成瀬映画に登場する風景
『鰯雲』(1958年)D 2019.6.26
婚約した初治(小林桂樹)=和助(中村雁治郎)の長男とみち子(司葉子)=継母・とよ(杉村春子)=和助の最初の妻、
が出かける寺の祭りのシーンに登場する、神奈川県伊勢原市日向にある「高野山真言宗 日向山 宝城坊 日向薬師」。
お寺のHPには、奈良時代初頭の霊亀2年(716年)に僧行基により開山された とある。
単層茅葺屋根(かやぶきやね)が特徴的な「薬師堂」(本堂)が一瞬映る。
位置は、本作の舞台となる「本厚木」に隣接していて、現在だと小田急線「伊勢原駅」の北側。
落語「大山詣り」で有名な大山にも近い。
大山へは中学生の頃遠足で一度行ったことがあるが、「日向薬師」「伊勢原駅」には行ったことがないので、
グーグル写真を使用させてもらう。
この場所を見つけられたのは、本作の助監督だった故・石田勝心監督が、助監督を務めた成瀬映画8本について
記憶のあるロケ場所をメモに残してくれたものを参照した。そこには「伊勢原 お祭り」と書かれている。
初治(小林桂樹)とみち子(司葉子)が腰掛けて、結婚のことを話し合うシーンに登場する風景。
さすがにこの場所は特定できないので、日向薬師に向かう近辺のグーグル地図の画像を探して
少し似たような場所を。
「日向薬師」の境内を画面に出しているので、この祭りは当時の「日向薬師」の祭礼だと思われる。